株式会社青心製作所代表取締役 青木 洋人



―現在の事業内容を教えてください。
現在は、鉄やアルミ・ステンレスの板金やレーザー加工をメインの事業にしています。

―どのようなきっかけで事業を承継されたのですか?
5年前先代の社長が、ガンを患い社長を続けることが難しくなったんです。他の従業員と社長の病状や会社の今後をどうなるのだろうと心配していた時、当時最年少だった自分に次期社長の声が掛かりました。

―「大抜擢」「白羽の矢が立つ」その言葉がぴったりだと思いますが、それを受けて当時は、どんな心境でしたか?
驚くのと同時に、自分がやってやると決意しました。今思うと、その瞬間が人生観が大きく変わった自分自身のターニングポイントだったと思います。

―承継後、どのような困難がありましたか?
何せ社内で最年少の自分が社長になったので、先輩の社員達との心理的な壁というかメンタル面での調整には2年程度の時間がかかりました。

―なるほど。具体的にどのようなことがありましたか?
最年少といっても社長になった訳ですから、社長として言わないといけないことも出てくる訳です。良いことならこちらも言いやすいですが、どうしても言いにくいことも言わないといけない場面が出てきます。そうなったときに、お互いになかなか本音では話せず、各々葛藤のようなことがあったように思います。

―そのような状況をどのようにして解決して来られましたか?
とにかく話し合いをする機会を多く作りました。会社にいるときはもちろんですが、食事に行ったりお酒を飲みに行ったりして、良いことも悪いことも、とにかくいろいろな話をしました。そうしているうちに、自分を社長として認めてくれたのか、現在のようにとても円満な関係になりました。

―なるほど。社員の皆様との関係が円滑ではなかった頃、事業そのものに影響はありましたか?
それはありませんでした。本当に弊社は社員に恵まれています。個々の能力が本当にが高いと思います。その為、依頼を受けたお仕事についてもお断りすることはほとんどありませんし、臨機応変に対応させて頂いています。

―そんな社員の皆様への思いをお聞かせください。
私が、社長に就任して以来、福利厚生を抜本的に見直してきました。だって、定年まで気持ちよく働いて頂きたいじゃないですか。具体的には、この5年間で年間休日を約40日増やしました。これからも、意欲的に仕事に取り組んでもらえるような福利厚生を考えていく予定です。

―すごい。年間1ヶ月以上お休みが増えたんですね!お仕事にも何か良い影響があったんじゃないですか?
ありました。車やバイクに乗ったり、パーツ等を交換したりすることが好きな社員さんがいるのですが、その方が車やバイクのパーツのお仕事を取ってきてくれた、なんてことがありました。

―素晴らしいですね。休日数を見直したことが好循環をもたらしていますね。福利厚生の充実以外に、今後どのようなことをお考えですか?
私は、現在37歳ですが40歳までに工場併設の自社ビルを建てる計画をしています。事業においては、現在食品関係の工場との取引が全体の70~80%を占めているのですが、他の業種業態へも販路を拡大していく予定です。

◇取材後記
同社において勤続11年目、そして同社において最年少での代表取締役への大抜擢。現場や同僚を心から理解しているからこそ訪れた社長就任後の葛藤と試行錯誤の日々。それが開花した2020年の大躍進。青木社長は今後どのようなドラマチックな展開をされるのだろうか。