株式会社フーズクリエイトMITSUYA代表取締役 日高 孝次



―現在の事業内容を教えてください。
食材輸入卸、食品加工、飲食店を運営しています。

―ありがとうございます。起業から現在に至るまでのストーリーを教えてください。
私が、現在の会社を起業したのは2009年8月です。それ以前も、同業の法人の代表職に就いていたのですが辞任し現在の弊社を立ち上げました。当初から現在に至るまで一貫して輸入食品全般を扱っており、お取引させて頂いているお客様はホテルや旅館がメインです。最近では、食品卸だけではなくお弁当を店舗販売しています。

―なるほど。食品や食材のプロフェッショナルですね。御社のホームページを拝見すると「ハラル食品」が御社を象徴するキーワードになるかと思います。「ハラル食品」を取り扱われるようになられたのには、どのようなキッカケがあったのですか?
現在の会社を起業して2年目を迎えたときの一人の料理人さんとの出会いがキッカケでした。その料理人さんの奥様がインドネシアの方でイスラム教を信仰されていたんです。その為、食事について食べることが「許されているモノ」と「許されていないモノ」がはっきりと別れるんです。ここに新しいニーズがあると発見したんです。これをキッカケに、当時弊社が取り扱っていた商品の中から、「ハラル認証」を受けている商品をピックアップしてカタログを作りました。これが始まりです。

―当時は、現在のように「ハラル」という言葉が日本には浸透していなかったのではないかと思いますが、世間の反応はいかがでしたか?
スタート当初は、「何それ?」という反応ばかりでした。イスラム教を信仰されている旅行者も少なく、ホテルや旅館、飲食店も前のめりでハラル食品やその情報を必要としていない状況でした。

―なるほど。ハラル食品そのものの知名度がないというのはつらい状況だったと思います。その時期をどのように乗り越えられたのですか?
ハラル食品についてもっと知る必要があると感じていたので、ハラル食品のみならず、その考えの元となるイスラム教について相当量の情報収集を行いました。イスラム教の各宗派、教会の中での戒律等、ハラル食品を取り巻くありとらゆる情報を集めました。

―なるほど。まずは「知る」ということにフォーカスされたのですね。どのようなことが見えてきましたか?
情報収集して勉強を始める前は、「豚肉は食べてはいけない。」程度に思っていたのですが、そんなに単純なものではありませんでした。アルコールもダメなので、「調味料に酒を使っているか?」。こんなところにも神経を使わないといけません。さらに、同じイスラム教と言っても、各宗派、各教会で「どこまで教えや戒律を守るのか?」という線引きも様々です。場合によっては、同じ家庭内でも違いがあるくらいです。このようなことが見えてきたので実際、イスラム教徒の方々と接するホテルや旅館、飲食店の皆様に対して適切な情報発信をする必要があるということが見えてきました。

―コロナ禍前、訪日外国人TOP10に世界最大のイスラム教人口を誇るインドネシアがランクインしていました。ようやく時代が追い付いてきたのではないかと思いますがいかがでしょうか?
確かに以前とは比べものにならないくらいイスラム教の旅行者が増えました。それに伴い「ハラル」という宗教的文化も認知度が格段に上がりましたので私たちにとって追い風になっていることは間違いありません。現在のコロナ禍で旅行者の受け入れが出来ない状況で私たちに出来ることは限りがありますが、再び海外からの旅行者の受け入れが再開された時のために出来る限りの準備をしています。

―ありがとうございます。今後について、どのようなことをお考えでしょうか?
新型コロナウイルスの影響で思うように身動きがとれない状況ではありますが、私個人としては今はチャンスだと捉えています。理由は行政や金融機関を使って資金を準備しやすいからです。この機会に、現在の事業の深堀りや新しい事業展開を考え実行しようかと検討しています。

◇取材後記
「何かお困りのことはございませんか?」。使い古された、よく聞く言葉である。しかし、ビジネスシーンにおいては不変のマインドなのではないだろうか。「困りごとの解決策」=「商品・サービス」。これを再確認させられた。日高社長は世界規模での困りごとにフォーカスし、その一つの解決策である商品・サービスを持たれている。そんな会社が世界有数の観光地であるここ京都にある。それを私は誇りに思う。