公益財団法人京都地域創造基金専務理事 可児 卓馬



―こちらはどういう財団なのでしょうか?
とても簡単に言うと、京都という場所・地域のために「寄付」や「支援」を通して、「何かをしたい人」同士をつなげる財団です。

―「何かをしたい人」同士をつなげるというのは具体的にどういったことでしょうか?
例えば、支援を希望されているNPO法人や社会福祉法人と、寄付をしたいという思いをお持ちの方々を私たちが間を取り持っておつなぎするということですね。

―なるほど。それ以外にも、様々な思いや目的をもって設立させたことと思いますが、他にはいかがでしょうか?
他には、寄付をされた方のお金が有効に使われるようにするという目的もあります。おかしな風に聞こえるかもしれませんが、寄付を頂いたは良いもののそのお金を有効に使えていないなんてケースもあるんです。そうならないために、私たちは単純に寄付をしたい方とされたい方をおつなぎするだけではなく、その後についても的確なアドバイスが出来る体制を整えています。また、寄付をしたい方が、ご自身の希望する寄付先をご自身で選んで寄付が出来るように様々な選択肢をご提供する窓口になること。どこに相談すべきか分からないという、寄付をしてほしい方の相談窓口になること。この辺りが、私たちがこの財団を設立した思いであり目的です。

―なるほど。寄付をする側される側、双方に素晴らしい意義を持たれていますね。では、個人的なことをお聞きしますが、専務理事はこちらの財団にどういうキッカケで参画されたのでしょうか?
学生時代に、NPOの活動をしていたんですね。その時に、NPOという団体はどこも金銭面でカツカツの運営をしているということを目の当たりにしたんです。その為、NPOの活動は続けたいけれど、金銭面の事情で続けることが出来ず辞めていく。そんな方を学生時代にたくさん見てきました。「なんとかできないかなぁ・・・。」そんな思いをずっと持ち続けていました。そして、大学卒業後、「まず、お金について学ぼう。」そう思い金融機関に就職しました。そこで徹底的に広義でのお金というものについて学び、3年半経った頃、大学時代のNPO活動の縁でこちらの財団に参画しました。

―素晴らしい。学生時代の「なんとかできないか」という思いが、寄付をしたい側とされたい側をつなぐという現在の活動に繋がっているんですね。水を差すようなことを言うつもりはありませんが、「寄付」や「支援」に対して、ネガティブなイメージは無いまでも自分のこととして考えにくい人が多いと思います。これについては、どう思われますか?
寄付というものは一定の関係性がないとされないものなんですね。例えば、家の近くの馴染みのある神社ではなく、全然聞いたことも無いような神社が寄付をして欲しいと言ってきても、気が乗らなかったり断ったりするというようなイメージです。これと同じで、私たちが、「現在○○の寄付を募集しています!よろしくお願いします!」と発信しても受け入れられないどころか気にもされないというようなことになってしまいます。そうならない為に、寄付どうこうを前に押し出す前に、関係性を作ることにフォーカスしています。

―なるほど。具体的にどういった活動で関係性を作られているのでしょうか?
例えば、チャリティコンサートやチャリティマラソンのようなチャリティ○○です。こういうことをやっている団体は多いのですが、私たちは、「チャリティ」よりも、そのあとに続く「○○」に力を入れています。例えばチャリティマラソンであれば、「チャリティのためにマラソンをする。」のではなく、「マラソンにでたら、チャリティも出来てた!」みたいな感じですね。チャリティに興味がある方々を集めるのは勿論ですが、○○に興味のある方々にも集まってもらって、「チャリティに触れてもらう」そんなイメージです。他にも、色々なコミュニティを運営して、様々な方々と接点を持つような活動を行っています。

―ありがとうございます。草の根的な地道な活動をされているんですね。地域社会への貢献という視点で、今後どのようなことをお考えですか?
一つ目は、相続に関する寄付です。法定相続人のいらっしゃらない方は、何もしなければその相続財産は国庫に帰属することになります。つまり、「京都の為に・・・。」そんな思いを持たれていても、それが叶うことはないんですね。そういった方の思いや意思を叶えるために、私たちが窓口になるんです。勿論、相続という問題なので私たちだけで完結できる話ではないので、司法書士や金融機関とも連携していきます。二つ目は、寄付金の使われ方の見える化です。三つ目は、寄付を受けた側の皆様の活動が、より有意義な活動になるようにお手伝いすることです。

―ありがとうございます。最後に、こちらの財団をどういう財団にしたいのか一言でお願いします。
行政や大きな団体では対応できないようなお悩みを持たれた方々の駆け込み寺であり最後の砦のような存在になりたいと考えています。