特定非営利活動法人 地域環境デザイン研究所 ecotone 代表理事 太田 航平




―御社名から、エコや環境に関する活動をされているんだろうなとは思いますが、どのような活動をされているのでしょうか?
持続可能な地域社会づくりをテーマに、リユース食器事業を中心に活動しています。使い捨てじゃなくてもいいものを、使い捨てじゃなくす。そんな当たり前と言えば当たり前の事をリユース食器を通して地域社会に発信しています。

―なるほど。リユース食器ですか。そういった活動をはじめようと思われた経緯というか一番最初のキッカケは何ですか?
キッカケはですね、私が中学校3年生の時に起きた阪神淡路大震災なんですよ。当時私は、東京に住んでいたので被災地や被災者、ボランティアの皆さんをテレビ越しに見ていたんです。当時私は、中学生で生徒会長をやっていたので、自分たちに何かできないだろうか?と、思ったんですね。でも、当時は今のようにインターネットなんて普及していませんでしたから、情報が手に入らないんですね。困った私は、ボランティアセンターに行けば何か情報があると思ってボランティアセンターに行ったんですが、そこにも情報はありませんでした。どうしようかなぁなんて考えていると、ボランティアセンターの方から、「レゲェのライブのごみ回収のボランティアに参加してみないか?」と、意図していたボランティアと全然違うボランティアを紹介されたんですよ。

―阪神淡路大震災がレゲェのライブですか・・・。全く違いますね・・・。それで参加されたんですか?
高校1年のゴールデンウィークに参加しましたよ。今思うと、この時の経験もターニングポイントの一つだったのかもしれません。そのボランティアに参加して何をやったかというと、大きなごみ袋をもって、大騒ぎしている酔っ払いの人たちの間を縫って空き缶やごみ回収をやるんですね。それで、一番衝撃だったのが、ライブが終わって観客全員が帰ったあとの会場の光景でした。私を含めて多くのボランティアの皆で空き缶やごみ回収をやったのに、ライブ後の会場はごみの海でした。

―なるほど。ごみ回収をやっていたのに目の前に広がるのはごみの海。やりきれませんね。その時、どんな風に感じましたか?
当時、高校1年の私は、「自分のごみは自分で捨てろよ!」そんな風に思いましたね。また、主催者側にも、「そもそも、こんなにごみが出ない仕組みを作ればいいのに!」とも思いました。この時の「そもそも、ごみの出ない仕組みを作ればいい!」という思いは今の事業に繋がっています。

―なるほど。それが現在のリユース食器事業に繋がっているんですね。それから、どのような活動をされたのですか?
レゲェのライブ以降もボランティア活動を続けるなかで、京都で行われた地球温暖化防止京都会議(COP3)でスピーチをする機会があったんですね。その経験に面白さと縁を感じて京都の大学に進学しました。京都に来てから、楽しみにしていた祇園祭に行ってみると、上を見るととてもきれいで華やかですが、足元を見るとごみだらけ。本当に残念でした。

―だから現在、御社は祇園祭でリユース食器の導入や資源の分別活動などを行う「祇園祭ごみゼロ大作戦」をされているんですね。世界屈指の観光都市「京都」ですが、「環境に対する活動や運動」という側面から見た場合アドバンテージはあるのでしょうか?
世界的に見ても、京都は環境に対するポテンシャルが高いと見られています。実際私が、海外に行くと、「京都で○○を始めたらしいね。」とか外国人の方から京都での活動について話しかけられたりします。このように、京都でされる環境についての議論や活動は世界から注目されています。そんな世界から注目される京都で持続可能な社会を実現すると、世界に対してそのモデルケースを強く発信できるんですよ。

―なるほど。京都は、「環境」という側面からも注目されていたんですね。知りませんでした。このままでは、太田さん個人の事が記事の半分近くを占めそうです。法人の事をお聞かせください!こちらの法人を、一言で表すとどうなりますか?
市民の立場から、環境まちづくりを専門に行う集団でしょうか。

―環境やまちづくりとなると、NPO法人でなくても一般法人でもいいように思います。でも御社はNPO法人。その辺りどうなんですか?
私たちは「2歩先」の未来を見ています。その2歩先を見据えたうえで、今1歩をどう踏み出すかということを考えています。これをビジネスに置き換えると、ビジネスになるのは、1歩先ではなく、0.5歩先なんですよね。環境の話は早く始めないといけないので、2歩先を見ながら今踏み出す1歩の話をしますが、ビジネスでそれをやると理解を得にくくビジネスとして成立しないんですね。私たちのようなNPO法人とビジネスマンの皆様が、同じ2歩先の未来を共有できるのなら、今踏み出す1歩を考える私たちと、0.5歩先を考えるビジネスマンの皆様とのパートナーシップで、新たなビジネスモデルの構築等を築くことができるんじゃないと考えています。