株式会社 ラクール保険事務所 代表取締役社長 川島 基



―川島社長は、どのような経緯で保険業界に入られたのでしょうか?また、そこから代理店の経営をされるようになった経緯をお聞かせください。
保険の業界へ入ったのは、新卒で入った会社が損害保険会社だったという事がキッカケでした。どうしても損害保険会社でやりたいことがあった訳ではなくて、休み等の福利厚生がしっかりしているという理由で損害保険会社を選びました。私は、学生時代からずっとバレーボールをやっていて社会人になってからは選手ではなく大学のコーチとして活動していました。平日は仕事をして週末は大学でコーチをする。そんな生活を10年程送っていました。その10年の間に結婚もして、とても充実した毎日を送っていたのですが、次第に朝から夜中まで働くことにモチベーションを維持しずらくなり、週末だけのバレーボールのコーチにも片手間でやる限界を感じだしたんです。そして、その思いが日に日に強くなったので、保険代理店で独立しようという思いではなく、大学のバレーボールの指導をしっかりやろうという思いで会社を退職することにしました。勿論、バレーボールのコーチだけでは生活が難しいので、仕事は保険の仕事をしようと家内のお義父さんが経営する保険代理店に入社することにしたんです。

―なるほど。御社の先代は奥様のお父様なんですね。お父様も川島社長が入られて後継者が出来て一安心だったと思います。その後、代表取締役社長に就任されてから7年程経過するかと思いますが、「社長」とはどのような立場だとお考えですか?
会社の経営においての判断や舵取りを私がすることは当然のことだと考えていますが、会社組織の一番上だからと言ってあぐらをかいていてはいけないと考えています。代表取締役社長としてだけではなく、人として出来ることを率先してやるようにしています。例えば、会社に一番に出社することや、社内の掃除をするといったことです。

―組織のトップである社長のそのような姿を見るとスタッフの皆様の仕事に対する姿勢もきっと素晴らしいんだろうなと思います。では、経営者として大切にされている信条や考え方はどういったことでしょうか?
利他の精神と言いますか、人のためにやる。そんな思いを大切にしています。また、社員と社員の家族のために、彼らの期待に応えることを目指しています。

―利他の精神。人の為。というのは分かっていてもなかなか出来ることではないと思います。そのような思いを持たれている川島社長が今、努力されている事や最も時間を使われていることはどのようなことでしょうか?
流されないように気を付けながら、出来るだけ多くの本を読んだりして自分を高めることに時間を使っています。また、社員の皆の日頃の立ち振る舞いにも可能な限り気を配り、皆が働きやすい環境作りを考えています。また、以前は思うばかりで行動に移すことは少なかったように思いますが、現在は、昔なら思ってやらなかったことを出来るだけ行動に移してやるようにしています。

―思っていてもやらない・・・僕にも言えることです。反省します。こちらの代理店に入られてから、ピンチといいますか辛かった場面はありましたか?
それが幸い無いんですよ。継承したりすると、少なからず何かありそうですが全くありませんでした。それも、現会長が社長だった時に、「65歳で社長を交代する。」ということを明確に示してくれていましたし、会長になられてからも会社に居てくれているので、お互いに尊重しながらとても円滑に継承することが出来ました。

―理想的な継承なのではないでしょうか。取材をしていると少なからず何か摩擦などがあったとよく聞きます。次に、お客様への貢献という切り口で考えた場合どのようなことをお考えですか?
まず、日頃の活動の中で生損保の情報だけではなく、その周辺情報についても沢山お客様へご提供することを心掛けています。また、業界の流れとして小規模の保険代理店は粛清されようとしています。そんな流れの中においても、お客様にご安心頂くために、会社として保険代理店として大型化していくこともお客様に対する一つの貢献のように考えています。お客様に安心と満足を提供し続けることが出来る組織づくりの一環として、ISOの取得、体制整備、確定拠出年金の導入し、会社としてしっかりとした土台作りに取り組んでいます。そして、2023年には新卒採用を開始していきます。

―保険代理店と言うと、個人事業主の集まりというイメージでしたが御社はもっと組織立っていると言いますか違う印象です。しかしながら営業主体の会社であると思うのですが、そんな組織を運営されるにあたり何か特徴的なことはありませんか?
最近まで各個人の成績を壁に開示していたんです。営業系の会社としてはよくある光景かと思うのですが、弊社ではそれをやめたんです。なぜかというと、「成績の挙がらない社員のプレッシャーになっているんじゃないか?」、「この成績管理のやり方は、今の会社にマッチしていないんじゃないか?」と思うようになったからなんです。そう思ったので、成績を壁に開示することをやめたところ、結果的に全体の数字が上がったんです。このように、社員の皆の気持ちにフォーカスして心地よく仕事をしてもらうように心掛けています。

―ありがとうございます。会社の今後についてはどのようなことをお考えですか?
まずは、社員数も売り上げも現在の倍くらいの規模にはしていきたいと考えています。現在弊社が入っているビルのテナント全てがラクール保険事務所みたいになるといいですね。しかしながら、売り上げや規模ばかりを見ているとひずみが出てしまうので、木を見て森を見て、森を見て木を見る。そういうことを繰り返していこうと考えています。