株式会社 アーキテクト・笹原 代表取締役 笹原 堂弘



―今から約18年前の2003年2月5日に創業されたとのことですが、どのような経緯で独立されたのでしょうか?
私は20歳で建設会社に就職したんです。その建設会社には13年間お世話になって、33歳の時に独立しました。それが、2003年2月5日です。独立を考え出したキッカケは私の父の逝去でした。私の父は、解体業の親方をやっていたのですが、父は私が幼い頃から将来は独立してほしいというようなことをずっと言っていたんです。それが耳に残っていて、父の逝去をキッカケに独立を具体的に考え出したんです。また、独立前にお世話になっていた会社での社内評価も良かったので外で自分の実力を試してみたいという思いもありました。そして、やらないで後悔するくらいならやって後悔したいという思いのもと独立に踏み切りました。

―お父様の思いも受けての独立だったんですね。いざ独立されてからいかがでしたか?
独立前の会社で13年間お世話になりましたが、そこで積み上げたのは現場監督としてのキャリアでした。ですから、現場管理以外のことは何も分からなかったんです。契約の話になっても契約書の作り方が分からない。いくらの契約にいくらの収入印紙を貼るのかも分からない。角印と丸印の違いも分からない。本当に分からないことばかりで、創業当初は多くの皆様に助けて頂きました。創業から現在に至るまで、ピンチらしいピンチはなかったのですが、創業当初のこの時期が学ばなければいけない実務が多く大変な時期だったように思います。また、営業活動とでも言いますか仕事を取ってくるという活動も知りませんでしたから、スタート時の手帳は真っ白でした。それでも、ご紹介頂くお仕事にがむしゃらに取り組んで初年度を何とか黒字で乗り越え、同じように2年目も黒字でを乗り越え、なんとかやって来ました。そして、創業から3年程した時から、従業員の採用も始め2010年5月12日に法人化しました。

―ありがとうございます。創業から約18年。現在、笹原社長が大切にされているのは、どういった考え方でしょうか?
「アーキテクト・笹原は、社員とその家族の幸せを追求し、常に誠実な正しい道を歩むことで、相互に信頼関係を構築し、建築を通じて笑顔であふれる世界を創造します。」これは、弊社の経営理念なのですが、これを最も大切にしています。経営者として、社員と社員の家族を守っていかなければいけませんので、いい加減なことは出来ませんから。

―経営理念が生きているというのは素晴らしいことだと感じます。現在は、笹原社長が常に先頭を切ってお客様とお打ち合わせをされたりするよりも従業員の皆様がお客様と接される機会が多いと思います。お客様への思いや社員の皆様へはどのような思いをお持ちですか?
お客様に対しては、お客様が望まれているものを提供するということは当然のこととして、お客様がより一層繁栄されるようお手伝いしたいと考えています。また、そんなお客様と共に私達も成長、発展していきたいと考えています。それを叶えるためにまずは、弊社を社員にとって「居心地のいい会社」、「明日も来たい会社」にしていきたいと考えています。そういう会社というのは、そこで働く社員の皆が明るい会社だと思いますし、そういう会社を作れば結果的にお客様に貢献できると考えています。社員の皆に対しては、まずはコミュニケーションをしっかり取るようにしています。業務については、事細かに指示を出したり、がんじがらめに管理するのではなく、各個人の伸びしろを理解し、彼らの能力を最大限引き出すことを考えた上で、業務を個々に任せ自立自走出来る環境をつくっています。こうしたことが功を奏しているのか分かりませんが、弊社の離職率はゼロです。

―出来て間がない会社なら離職率ゼロというのも分かりますが10年以上の歴史の中での離職率ゼロは奇跡に近いように思います。これは、もはやノウハウや方法論のようなテクニックではないと思うのですが、笹原社長の根底に脈々と流れる思いとはどのような思いなのでしょうか?
私の使命は、「豊かで幸せな世界に皆を導くこと。」です。様々な人との出会いの中で自分を知り、気付き、確信することが出来ました。私はこれを自分の「天命」だと確信しています。会社経営においては、経営理念にもありますが、社員とその家族の幸せの追求がどこまで行っても大事なんです。その為に社員の皆やその家族が安定して生活できる会社を創りたいと考えています。そして、私は天命のもと、私が関わる全ての皆様と共に成長し幸せになるべく人脈を広げていき、皆様を建築を通して豊かで幸せな世界に導きたいと考えています。そうすることが、まわりまわって利益というような良いカタチになって会社に返ってくると考えています。このような思いを持っています。

―松下幸之助さん、稲盛和夫さん、孫正義さん。皆様もご自身に天命に気付かれたと聞きますが、天命に気付くということは決して簡単なことではないと思います。また、気付いたと確信して明確に発信できる笹原社長のような方はとても貴重な存在だと思います。「豊かで幸せな世界に皆を導く」この天命のもと、これからについてはどのようなことをお考えでいらっしゃるのでしょうか?
近い将来、社員全員とその家族も連れてハワイ旅行に行きたいと考えています。そして、ハワイのキレイなビーチで社員と社員の家族が満点の笑顔で遊んでいる姿を一歩引いたところから眺めて「来て良かった。」そう思いたいんです。それを果たすためにも、先程も申し上げました社員の皆とその家族が安定して生活できる会社を作り上げます。そんな会社を作り上げることが出来た暁には、会社は相応しい人に任せて私は違うことをしたいと考えています。その違う事というのは、人に気付いてもらう仕事です。何に対する気付きかと言うと「天命」です。60歳には会社をバトンタッチして、私は一人でも多くの方にご自身の天命に気付いて頂くお手伝いをしたいと考えています。そして、人生の終盤には世界遺産を周りながら私の人生の総括をして、一生を全うしたい。そう考えています。