株式会社 センジュ 代表取締役 田村 勇人



―田村社長はどのような経緯で起業されたのでしょうか?
弊社を設立したのは2020年4月1日です。私の場合、昔から独立心が旺盛だったとか、子供の頃から社長になることが夢だったとか、そういう事は全然ありませんでした。それでも、独立したのは人生において私の大好きな「あしたのジョー」の主人公のような最期を迎えたいと思ったからなんです。そんな最期を迎えるために、やったことのない起業に挑戦しようと一念発起して、2020年3月から動き出して翌月の4月1日に弊社を設立しました。また、私は約23年間モノづくりの会社に勤めていたので、その時の経験やリソースをフル活用にして、現在の「機械では不可能な手作業や手加工×物流」をテーマに物流加工業を行っています。

―手作業と手加工×物流ですか。何かを袋詰めにしたり箱詰めしたるする作業とそれを発送するという作業がワンストップで出来るというような認識で良かったでしょうか?また、昨年4月と言うと一回目の緊急事態宣言が出た月だと思いますがどんな影響がありましたか?
仕事の凡そのイメージはそんな感じです。必ずしもお客様がやらなくてもいい作業を外注化してもらって、加工から発送作業までワンストップで承っています。昨年の緊急時短宣言にはびっくりしました。「よし!これから!」という時に日本経済の動きが一瞬で鈍くなったように感じました。そんな時に、お取引させて頂いていた和歌山の梅干し屋さんの社長から、「カップラーメンを仕入れられないか?」と相談を受けて、「出来ますよ。」と引き受けたんです。当時は、関東の方でモノの買い占めが起こっていて商品が買いたくても買えない状況になっていたんです。そんな時期のご依頼でしたから、はじめは社長が個人的に食べる分が欲しいんだろうなと思っていたのですが、ふたを開けてみると「4トン車一杯分仕入れてくれ。」という内容でした。今更出来ませんなんて言えませんから、色々なところからかき集めて何とか4トン車一杯分用意して納品しました。しかし、納品したもののそこから請求書を送って先方から請求代金が振り込まれるのはまだ先なんですよね。このようにモノとお金にはタイムラグがあることを身をもって経験したんです。この経験は資金的に辛かったですが勉強させてもらいました。

―ありがとうございます。設立していきなりの苦境だったんですね。それから、どのように盛り返されたのでしょうか?
カップラーメンの一件が落ち着いたくらいのタイミングで、世の中からマスクと消毒用アルコールが無くなったんです。この時に、私にはマスクやアルコールの入手ルートがあって仕入れることが出来たんです。またこのタイミングで、医薬部外品・化粧品製造の許可を取って、アルコールを扱えることを前面に打ち出して同業他社と差別化を図りにかかったんです。それが功を奏して、業績が右肩上がりになりコロナ禍で迎えた創業1期目をなんとか黒字で終えることが出来ました。

―このコロナ禍真っ只中での創業で黒字というのはすごいことなのではないかと思います。創業から1年半ほど経過しますが、現在大切にされている思いや考えたとはどのようなことでしょうか?
私は、サラリーマン時代に「ご縁」という人との繋がりを大切にしてこなかったんです。しかし、今改めてその時代を振り返ると事あるごとに人に助けて頂いていたことに気付いたんです。ですから、起業してからは「ご縁」という目に見えない力を大切にして感謝するようにしています。そして、ご縁に感謝するのと同時に「ご縁」をキーワードにして会社を経営して、私自身も「ご縁」をキーワードに残りの人生を送ろうと考えています。

―ご縁という目に見えない繋がりといますか力があるというのは僕も感じますし、それを大切にすることは大事なことだと感じています。お客様とのつながりもまたご縁なのかと思うのですが、そんなお客様へはどのような思いをお持ちでしょうか?
今は、BtoBがメインとなっているので、法人や事業者のお客様がメインなんですが、お客様にはデータ入力や封入作業と言うような「その人じゃなくてもいい作業」を弊社に外注してもらうことで、今までその作業をしていた方には外注出来ない会社のコアな仕事に集中して頂きたいと考えています。一見、作業を外注化すると余計なコストが掛かりそうですが、実際は時間やコスト効率が上がります。これが、弊社をご活用頂く最大のメリットです。このメリットを一社でも多くのお客様にご提供することで、間接的に会社利益の拡大に貢献したいと考えています。

―素晴らしいことですね。しかし、コロナ禍で創業されたりと相当高いモチベーションをお持ちのように思いますがその維持はどのようにされているのでしょうか?
サラリーマン時代は、毎日の仕事が単調でクリエイティブなことが全然ありませんでした。ですから、単純に毎日が楽しくなかったんです。しかし、現在は全くの真逆の世界で生きています。毎日がクリエイティブで変化があって、仕事が本当に楽しいんです。ですから、毎日の仕事そのものがモチベーションの源になっているように感じています。

―仕事そのものがモチベーションの源ってすごいことですね。そんな田村社長がお考えでいらっしゃる会社の今後についてお聞かせください。
昔から、個人的にグローバルなことがしたいと思っていたんですが、そんな思いを実現すべく香港でノンアルコールの除菌剤を広めるプロジェクトを着々と進めています。将来的には、これを会社の一つの柱にしていきたいと考えています。また、会社の稼働時間が同業他社よりも明確に長いと打ち出せるように24時間稼働出来る体制を作り上げたいと考えています。直近では、この二つのプロジェクトを実現させようと計画しています。