一般社団法人 つきのわコミュニケーション 家族関係回復コーチ・地域助産師 中川 淑子



―中川代表はどういった経緯で助産師という職業を志されたのでしょうか?看護師というのは良く聞きますが、助産師というのは産婦人科以外であまり耳にする機会がないように思うのですが。
私は看護学科を卒業後、京大病院の赤ちゃんの形成外科で看護師をしていたんです。そこで、お母さんと赤ちゃんの美しさに心打たれたんです。そして、そんなお母さんと赤ちゃんの幸せを守りたいと強く思ったんです。それから、そういう仕事をしたいと考えるようになって保母さんを目指したのですが、筆記試験は受かるのですが、ピアノを弾きながら歌ったり、踊ったりする実務が受からなかったんです。その為、保母さんになることは難しかったのですが、次は助産師になろうと考えて、学校に行くために当時勤務していた淀川キリスト教病院を退職したんです。それから、無事助産師の資格を取得してまた一旦は淀川キリスト教病院に戻って、その後小阪産病院に入りました。その辺りから、産後クライシスや産後うつといった問題を解決するために産後ケアに力を入れて行ったんです。そして、2006年から京都府助産師会に所属して出張開業助産師としての活動を開始しました。

―はじめは看護師でキャリアをスタートされていたんですね。2006年に事業を始められて2018年に法人化されていますが、これにはどんな事情があったのでしょうか?
創業時は親業訓練の教室の運営と出張専門の助産師として地域での母子支援活動を行ってきました。法人化したのはもっと多角的に支援活動をするためであり、対外的な繋がりを強化するためです。また、法人化するに当たり、現在の一般社団法人という形態をとったのは、私の提供する支援には無料の事が多いので株式会社ではないという判断をしたためです。

―なるほど。株式となると売り上げや利益というのがどうしても前に出てしまいますもんね。現在、こちらの代表者として大切されている思いや考え方を教えてください。
現在は、助産師としても活動しながら、親業訓練に代表されるようなコミュニケーションインストラクターとしても活動しています。このコミュニケーションインストラクターというのは様々なインストラクターがいますが、助産師のインストラクターであるが故、女性を思う気持ちには並々ならぬものを持っています。というのも、女性が笑顔になれば家庭が明るくなると思いますし、そうなれば世の中がもっと幸せになると考えているんです。そんな女性の笑顔のために助産師として、女性の皆様が安心して産んで安心して育てることが出来る環境づくりを大切にしています。そして、そんな環境づくりにはコミュニケーションが重要になって来ますので、皆様のコミュニケーション能力向上のお手伝いをしています。

―確かに、一日の多くの時間を外で過ごすことの多い僕達からすると子供の事や育児を任せきりになっている奥さんが家で笑顔でいてくれていると思うととても安心です。現在中川代表が一番時間を使われているのはどういったことでしょうか?
京都府助産師会の仕事に時間を使うようにしています。個人で開業している助産師の皆さんがボランティアではなく、収入をしっかり得られる仕組みづくりを考えています。また、そのような仕組みづくりに対する取り組みと並行して、京都府助産師会に所属されている皆様の為に委託事業等の仕事を取ってくることにも力を入れています。今後においてもますます助産師は女性にとって必要な存在なので、その助産師という職業を絶やさないために私に出来ることを最大限やっています。

―相談、カウンセリング、コーチング等様々なかたちでママさん達と関わられると思いますが、皆様に対してどのように貢献したいとお考えでしょうか?
私は1999年に出産を経験しているのですが、その子供が発達障害で小さい頃色々な場面で苦労したんです。そんな中で心理学の勉強を始めるのと同時に子供との接し方の勉強をはじめたんです。その勉強の中で親業トレーニングと出会ったんです。私自身の楽ではなかった子育ての経験と、心理学や親業トレーニングから得た学びを産後のお母さんたちが楽になるようなコミュニケーションの方法として伝えています。悩みの答えの多くは自分の中にあることが多いので自分が楽になれば悩みの多くは解決すると考えています。そんな自分自身が楽になるコミュニケーションの方法を伝えることが私の皆様に対しての貢献だと考えています。

―原点にはご自身の過去の経験があったんですね。次に、中川代表のモチベーションの源はどのようなことでしょうか?
私自身の育児が相当しんどかったんですね。その当時、私自身親業トレーニングと出会っていなかったらどうなっていたのか分からないんと思うくらい親業トレーニングには救われたんです。今この瞬間においても私が経験した苦労と同じような経験をしているお母さんたちを一人でも多く助けたい。その思いが全ての原動力になっているように思います。

―ありがとうございます。最後に今後の事についてお聞かせください。
「ママを笑顔にする。」という現在のこの仕事を私の人生でやり遂げたいと考えています。現在、私たちの支援を希望されると無料のものもありますがお金がかかるものもあります。このお金がかかることをお母さんご自身がお金を使わなくても済むような仕組みを作るために今以上に行政には積極的に働きかけていこうと考えています。その為に講座を受ける前と後の変化をしっかりとデータで捉えて発表していこうと計画しています。その時に少しでも発言力を持てるように一般社団法人にもしましたから。そして、もっと長い目で見た時に助産師が必要ないと消えてしまわないように今まで以上に様々な活動に積極的に取り組んでいきたいと考えています。