株式会社 clip 代表取締役 山田 貴実子



―ドローン事業というとまだまだこれから伸びしろしか感じないめちゃくちゃ楽しみな分野だと感じています。でも、どういったキッカケでドローンで独立に踏み切られたんですか?独立前もドローン関係のお仕事をされていたんですか?
いえいえ、前は夫婦で京都の宿泊施設で雇われオーナーをしていました。ドローンとは全然関係ないというか全く無縁の仕事をしていたんですよ。その前は、その宿泊施設のオーナーが経営する会社で事務の仕事をしていましたから、どこかに勤めながらドローンの勉強をしたっていう時期はなかったんです。そんな私がドローンと出会ったのは、2018年にFacebookで知って参加したドローンの体験会でした。興味本位で参加したのですが、実際ドローンを操作してみるとメチャクチャ面白かったんです。それに、何よりドローンの可能性をものすごく感じたんです。「絶対、これからドローンの時代が来るぞ!」そんな風に夫婦で感じたんです。そして、そんな思いを宿泊施設のオーナーにぶつけたんです。「社長!ドローン事業をしませんか!?」って。そしたら、暖簾に腕押しというか反応がイマイチだったんです。「こんなに可能性がある事業なのに・・・。」なんて思いましたが、オーナーがやらないなら自分たちでやろうっていうことで、2018年8月から個人事業でドローン事業をスタートさせたんです。

―そんなキッカケでドローンと出会われたんですね。ということは、はじめは宿泊施設の運営をやりながら、ドローン事業もされていたっていうことですか?そこから、どんなキッカケでドローン事業一本にされたのですか?
2018年8月に宿泊施設を運営する傍らドローン事業をやっていた訳ですが、それから1年半ほどして新型コロナウイルスが猛威を振るいだしたんです。当時運営していた宿泊施設は、大手旅行サイトの口コミで京都で1位というような良い評価を頂いていたんですが、そんな施設でも緊急事態宣言等の影響をまともに受け、閑古鳥が鳴く日が続きました。「これからどうなるのかな・・・?」単純にそんな不安が出てきたので、そのままの気持ちをオーナーに伝えたんです。そしたら、これからも今まで通りの待遇を保証できるかわからないという正直な回答をもらったんです。であれば、これをいい機会として夫婦でドローン事業一本でやっていこうと決断したんです。それが2020年4月のことで、法人化したのは2021年12月です。

―一回目の緊急事態宣言のタイミングで独立に踏み切られたんですね。それから、もうすぐ2年ほど経ちますが、現在経営者としてどのような思いを大切にされていますか?
現在、ドローンが活躍している現場というのは、建築や建設、そして農業といった男性の多い業界です。それ故、女性がなかなか入り込みにくい現状があるんです。しかし、ドローン自体の操作は女性でもできますし、ドローンが必要な場面というのは単発、短時間の場合が多く主婦に代表されるようなフルタイムで働けない女性にはもってこいの仕事なんです。しかしながら、「女性には無理やろ…。」みたいな見方をされることが多いので、こんな現状を私が先頭を切って変えていって、女性が気軽に入ってこれる業界にして、女性がドローンを使ってドンドン稼げる時代を築き上げたいんです!

―時代の開拓者、パイオニアじゃないですか!シンプルにかっこいい!「女性がドローンを使って稼げる時代を築く!」という大目標を成し遂げるために今最も時間を使われていることはどんなことでしょうか?
他の経営者の皆さんも積極的にされていることと思いますが、「情報収集」に時間を使っています。しかしながら、私が情報収集をしてもその情報が私のクライアントにとって有益な情報であるのかは分かりませんし、私の一存や想像だけでむやみに情報収集して情報提供するのもクライアントにとっては、極端な話迷惑な場合があります。ですから、ドローンにまつわるあらゆる情報収集はもちろんですが、それ以上にクライアントが今必要とされていることや、今正に困られていることや現状を知るという意味でのクライアントの情報収集に多くの時間を使っています。

―クライアントにとって価値のある情報提供をするためにクライアントの情報収集をするってことですね。これってどの業界にも言えることですよね。女性の活躍の場を作るというのが一つのテーマかと思うのですが、世の中に対してどのような情報発信をされているのでしょうか?
現在はまだ積極的に情報発信らしい情報発信はしていないのですが、これから、「女性のドローンパイロットがゼロから一人前になるドラマ仕立ての動画」を撮影して、YouTubeで発信していこうと計画しています。ドラマにすることで若い女性に楽しく見てもらって、ドローンに興味を持ってもらって、「私も習いたい!」と一人でも多くの方に感じていもらいたいんです。この動画を通じて女性がドローンで稼げるキッカケづくりをしたいんです。

―なるほど。現代にマッチした情報発信方法ですね。現在のクライアントとある建設や建築の業界に対してはどのようなお考えをお持ちですか?
現在、建築や建設業界の多くの企業は人材不足に悩まれています。求人を出しても思うような応募がないんです。しかし、求人欄に「ドローン事業部」と言うような「ドローン」というキーワードを入れると、若い年代からの応募が跳ね上がるんです。それくらい、若い世代のドローンに対する感度が高いんです。現在私達のクライアントの多くを占める建築や建設業界の皆様に対しては、このような「求人」という側面からも貢献できるのではないかと考えています。

―そう考えると、ドローンっていろんな可能性を秘めているんですね。最後に、これからのことについては、どのようなことをお考えですか?
大きなテーマが二つあります。一つ目は、女性がドローンを使って稼げる社会の実現です。単発、短時間で働くことが出来るので家事と両立しながら働けるステージを作っていきます。そして、二つ目は、クライアント企業を中心とした建築、建設業界の皆様に、社内安全の確保と向上、そして、人材不足の解消をドローンを通して貢献していきたいと考えています。そして、ドローンを通して世の中の皆様のお役に立ち、そして幸せになってもらうお手伝いが出来たらなと考えています。