株式会社 ホームサービス 代表取締役 林 裕介



―林社長はどういった経緯で、不動産の業界に入られたのでしょうか?そのキッカケあたりから、独立されるまでのことをお聞かせください。
私がこの不動産の業界に入ったのは19歳のときです。それまでは、トラックの運転手をしてました。しかし、トラックの運転という仕事は体を使う仕事なので長い目で見たときに体力的な不安があったんです。ですから、どこかしらのタイミングで、「スーツを着てネクタイを締める仕事に就きたいな。」と考えていました。そして、そんな思いがふつふつと強くなってきたタイミングで子供が出来たんです。そして、なんとそんなタイミングで勤めていた運送会社が倒産したんです。「これからどうしようか…。」なんて考えたときに、今でもお付き合いをさせて頂いている不動産業界の師匠とも呼べる存在の方と劇的に出会い、その師匠の元で不動産業の修行の日々は始まりました。当時から、将来は自分でやりたいという思いを話いましたので、不動産業にまつわることは当然ですが、それ以上の熱量で「経営とは?」や「人生とは?」といったことを学ばせて頂きました。そして、師匠の元で修業を始めて10年ほど経過したころ、師匠から「そろそろ独立したらどうや?」と言ってもらえたので、私が生まれ育ったこの伏見の地で独立することにしました。それが、2006年7月21日のことです。

―ご懐妊と倒産が重なるというのは、当時は大変だったと思いますが何か運命的な試練だったのかもしれませんね。林社長には、この業界で何かやり遂げないといけない使命があるように感じます。現在、林社長がお考えでいらっしゃる使命やお客様への貢献とはどういったことでしょうか?
私たちの使命は、「暮らしのご提供による感動創造」です。私たちは、不動産会社ですから当然お家を買われるお客様や、お家を売られるお客様のお手伝いをさせて頂きます。中でも、お家を買われるお客様に対しては、単純に「家」を買っていただくのではなく、「暮らし」を買って頂いているという強い思いを持っています。ですから、物件のご案内時は、物件の間取りや設備よりも、お客様にご満足頂ける未来の暮らしを提案するようにしています。具体的には、お子様がいらっしゃるご家庭なら通われる予定の学校までの通学路のみならず、校風など地域に密着しているからこそ分かり得る情報を提供させて頂いています。このように、「ここの住むとこういう生活が待っていますよ。」ということをお伝えして、お客様に「役に立った!」なんて思って頂けたら、それが私たちのお客様への貢献になると考えています。

―なんだか素敵すぎて意外です。不動産会社の経営者様というともっと何て言いますか、商売っ気が前面にバリバリ出ているような印象を勝手に持っていました。すみませんでした。昔から、そんな風に社会貢献と言いますか、お客様への貢献をお考えでいらっしゃるんですか?
いえいえ、19歳で不動産業界に入ったときは全然今のような考えには至っていませんでした。今でも忘れもしないのが、不動産業界に入った19歳当時、「将来は独立する!」と言っていた私に対して師匠が、「なんで独立したいんや?」と聞いてこられて、それに私が「儲けたいからです!」と正直に答えたんです。すると、一瞬で師匠の目つきや顔つきが鋭くなり、「独立するんなんか100年早いわ・・・。」と言われたんです。その瞬間は、どうしてそんなことを言われたのはわかりませんでしたが、師匠の元で修業の日々を重ねるごとに、「私が本当にやりたい事、私の使命は、喜ぶ人を増やすことなんだ。」と心から気付くことが出来て今に至ります。

―ありがとうございます。ますます素敵ですね!では、最近のテーマと言いますか、積極的に時間を使われていることはどのようなことでしょうか?
積極的に社会貢献活動に時間を使うようにしています。私が幹事をしている「NPO法人京都くらし方研究会」で地産地消をテーマとした活動を行ったり、学区の自治会の連合会内で青年部を立ち上げて、地域の運動会のお手伝いや防災訓練を行ったりしています。こういった活動を始めるキッカケになったのは、京都青年会議所に所属したことでした。この青年会議所の活動を通して、仕事以外で人の役に立つ喜びを感じたんです。理屈じゃなくて、やっぱり単純に活動を通して誰かに喜んでもらえるとうれしいですよね。

―なるほど。何か見返りというか何かを期待されて社会貢献活動をされているように見受けないのは、シンプルに誰かの喜びを自身の喜びと感じていらっしゃるということが根本にあるからなんですね。次に、事業が思うようにいかないと言いますか停滞しているようなときに、どのような思いをもってその局面と向き合われているのでしょうか?
私は、私だけでなくスタッフの皆にも、幼少期に親から言われたことや、小学校の時に担任の先生から教わった「当たり前のことを当たり前以上にやる。」ということを大切にするように日ごろから伝えています。その当たり前のことというのは、挨拶やお礼やお詫び。そして、感謝の心です。事業のみならず、それ以外の場面においても何かが上手くいかなかった場合には、こういった当たり前のことの何かが疎かになっていたり、誰かのせいにしてしまっていたりすることが多いように感じています。ですから、そういう時こそ自分の心の部分を見つめなおすことが何より大切だと考えていて、うまくいかないようなときは、その心の部分を見直すことでいつもそんな局面から脱却してきました。、

―ありがとうございます。最後の質問になりますが、今後のことについてどのようなことをお考えですか?
冒頭でも社会貢献に積極的に時間を使っているというお話をさせて頂きましたが、これからも地域の役に立つことを沢山積極的にしていきたいと考えています。中でも、私達のような地域に根差した不動産会社として考えていることは、空き家や空き地にフォーカスした活動を通じての地域の活性化です。こういった活動を通じて、空き家や空き地がある地域全体を巻き込んだ街づくりに関わりたいと考えています。また、近年どんどん希薄になってきている地域内での人と人とのつながりをもてるようなコミュニティを作りたいと考えています。現代はネットでの交流が主流になってきていますが、防犯面や災害等の有事のことを考えると、やはりリアルの交流の場は必要なはずなんです。そういう側面から考えても、人の集える場所を兼ね備えたお店の展開ができればとも考えています。