緑のゆうき(運営:Marooni Grupo 株式会社) 代表取締役 川東 あきら



―ホームページを拝見したのですが、「介護と仕事の両立」「サービス業に店長」「十二指腸潰瘍」「通販会社で3年で13回の異動」「「取締役副社長就任」「詩集を出版」と、たくさんのキーワードがあって圧倒されているのですが、どのような経緯で現在に至られるのでしょうか? 
最初に今回は貴重な機会をありがとうございます。まだまだ、勉強中ですが、よろしくお願いいたします。 
そうですね、卒業してすぐに祖父母の介護もあり、実家の会社で働いていました。そこではまず朝から、認知症で寝たきりの祖父のおむつを変えて、一緒に朝ご飯を食べ、それが終わってから仕事をして、仕事が終わってから週に数日、がんで入院していた祖母の病院へ行き朝まで泊まり込みで看病をする。そんな日々を過ごしていました。 その後、祖父母が亡くなり、家にいる意味が変わり家を出ることになりました。当時、実家にいて食住があるしと、給与もなかったのでの所持金は約10万円ぐらいでしたね。 部屋を借りに不動産屋さんを訪ねても、所持金が少なくてかなり困ってらっしゃいました。とりあえず一番安い部屋でと探しまして。当時、めぞん一刻というマンガに出てくるような集合住宅で、共同トイレ、風呂なし、2万円がみつかりそこに住みました。日本語の話せない人や紫の髪のおばあさんや、ほんといろんな人が住んでいました。それから1年ほどのアルバイト生活を経て、ミナミでサービス業を展開している会社に就職しました。 

―20代前半でお仕事と介護の両立というのは聞いたことがありません。精神的にも肉体的も楽ではなかったことと思います。しかし、貴重なご経験をされたんですね。続きをお聞かせください。 
サービス業では週末には、24時間働き店で仮眠、何日か帰らないこともありました。接客は楽しかったので、お客様と話すので頑張れました。そんな日々の中で、ずっと腹痛が続き、痛みに我慢できなくなって、病院に行き、胃カメラを飲むと潰瘍で十二指腸の血管が切れていて、レーザーで焼いて止血してと。それから一週間の絶食と24時間の点滴でした。 この時に、「生き方を変えないとな…。」と痛感して、京都の健康食品の通信販売の会社に転職しました。それが30歳。3年間で異動を13回経験し、最終的にはホールディングスの取締役副社長になっていたんです。その後、様々な経験と出会いもし、いろいろな時が重なり退職をしました。 そこから、一転、詩人として朗読会の開催、百貨店での展示会、詩集の出版などをしていました。そんな時に、お声をかけて頂き、会社の相談や企画を一緒にさせて頂きました。その中で、人の想いを守れるチームを作りたいと思いMarooni Grupo株式会社を設立しました。活動の中で、美味しいこだわりの野菜に出会いました。ご縁があってその感動を周りの方へ伝え、継続的に野菜が食べたい!というお声をたくさんいただき、それを形にすべく『緑のゆうき』ができました。 

―何と言いますかドラマチックですね。ごく平凡な人生を歩んでいる僕からすると何と言うか羨ましいです。現在、経営者として大切にされている思いやお考えとはどのようなことでしょうか? 
今もそうなんですが、沢山の方に支えて頂いています。このようなインタビューを受けるにはまだまだ未熟なんですが。この機会も先輩のご紹介で頂きました。 大切にしていることは沢山ありますが、師匠とよべる存在、その言葉、その考え方。そして、ご縁、恩など。人としての部分を大切にしているのかと思います。いつもしかられていますが。 
 

―ありがとうございます。今のお話と重なる部分も多いとは思いますが、お野菜をお届けされているお客様に対しては、どのような思いをお持ちですか? 
同じ畑の、同じ野菜を私も食べてるんですよ。そして、料理の写真や家族の写真を頂くんです。お客様でもあり、ある意味「食」を共にする家族のような感覚です。毎回、手紙も書くんですが、この野菜食べて、美味しいと思って欲しい、元気でいて欲しい。だから、ただ野菜をお届けするというより、その先にある野菜が彩る食卓や、日々の健康を支えるということに携わっているんだと考えています。私達がお届けする野菜を通して、一人でも多くの方の健康と笑顔に貢献していきたいですね。 

―ただ新鮮でおいしいお野菜を届けてもらえるというだけではなくて、そういう思いも届けてもらえるのってうれしいですよね。他にも大切にされていることってありませんか?それと、最近の個人的なテーマみたいなものがあれば教えてください。 
人間的な部分の成長というのが大きなテーマですね。私たちが行っている事業は、「通信販売」ではなくて「通心販売」なんです。「心」が大切なんです。ですから、「心の成長」が大切だと考えています。人というのは、何かを考えるとき「自分の言葉」で考えますので、いい言葉に触れていたいですね。また、私の場合はいい師匠の存在というのも大きいです。「チームの人間的な成長」これは、最近だけのテーマではなくて、今後もずっと大切なことなので取り組んでいきます。
 

―「通心販売」ですか。いいですね。他にも「緑のゆうき」として特徴的な活動ってあったりしませんか? 
「1%のゆうき」という活動があります。これは、売り上げの「1%」を環境や子どもたちが笑顔になる未来を創る活動に寄付などの応援をするという活動です。過去には、母子支援センターで子供たちにクリスマスのプレゼントをしました。また、この「1%のゆうき」の活動には、私たちの野菜を食べているお客様にも参加頂いております。「私も手伝うよ!」なんて言って、お客様の方から声を掛けて頂けるので、本当に嬉しく思っています。 

―メチャクチャ素敵じゃないですか!最後になりますが、これからのことをお聞かせください。 
「大切な人の健康と笑顔」をつくるお役にたてる機会を増やしたいと考えています。その為に、野菜だけでなく、必要なことをもっと考えたいと思います。 また、いわゆる規格外と呼ばれる野菜ですが「ユニーク野菜」と呼んで販売しています。 規格外という言葉をなくしたいんです。個性なんで。 
そして、「1%のゆうき」の活動を広げたいですね。自社だけでなく、様々な業種の皆様とも一緒に取り組めたらと考えています。「1%のゆうきラーメン」とか「1%のゆうきTシャツ」なんてことが出来ると最高ですね。 一緒にわくわくしてくださる方を増やしたいと思っています。お会いできるのを楽しみにしております。 ありがとうございました。